〜インド アウランガーバードで街歩き〜アジャンター仏教寺院群で繊細な仏像と壁画に酔いしれる

アウランガーバード近郊にはエローラと別にアジャンターという場所にも石窟群があります。こちらは仏教石窟に特化しています(ヒンドゥー教が興るより前に作られた)。工期は2期に分かれていて、紀元前1世紀の前期(上座部仏教時代)と紀元5世紀の後期(大乗仏教時代)にそれぞれ建てられた石窟群からなります。その後戦乱により忘れられジャングルと化していましたが、1800年代にイギリス騎兵隊が見つけて1983年世界遺産に登録されたのだとか。

今日は写真が大量の日記です。向かって左に少し見えるのが石窟

サルやリスがご飯を探してうろうろうろうろ。石窟の中

アジャンターの仏教石窟は「壁画」が見ものといわれます。菩薩像が描かれたものは日本の法隆寺にあるもののオリジナルと言われていたそうですが、アジャンタの菩薩は拝む対象では無く守門神なのだとか(説明下手…)天井画も残っている場所が多くて可愛らしいモチーフも散見します♩1500年前にこれらが描かれたのか、と思うと口がぽかんと開いてしまいます。万国共通ですが天井画って描いていたら絶対首がいたくなるじゃないですか。すごい。

一枚目が菩薩様。一、二枚目のお二人で守門神、インドなので、神もインドだなぁという雰囲気。天井画 ウシがかわいい全景

「柱支えるくん」と夫と勝手に読んだ彫刻。柱や四隅に支えているような彫刻がある。↓絵のタイプもある。全30からなる石窟はエローラと違って全て仏教窟なので見る人によっては「変わり映えがなくてつまらないな」と思う人もいるかもしれないのですが、30の作られた時代が少しづつ異なる石窟を見ますと、仏様の手のポーズやら周りの神の出現やら少しづつ表現が変わるさまが見られて「お、馴染みのあるポーズだ」と現代の日本の表現に近いスタイルになっていったり、そもそもインド仏教なので表現方法が全然違うぞ!と思ったり小さな違いがとても楽しく観賞できました。

これは前期石窟なので仏像でなく仏塔(ストゥーパひょっこり

寝釈迦さま

ストゥーパと仏像の融合は時代的にみればないはず?仏塔に後から加えたか、美的な意味でこういう構造仏様の手の形はこれが一番しっくりくる。この手におつかまりなさい。この仏像が一番ほれぼれとしました。あぁ来られって嬉しいなぁと。

ただ、アジャンターまでは拠点地となるアウランガーバードから車で2時間以上かかりまして、しかも絶賛工事中のガタガタロードなので万人にはおすすめしません。

いろんな動物がモチーフの柱彫刻未完成の石窟。場所によっては石が強すぎて掘り進められず途中になっている窟がいくつか。美大生?のような現地のひともいっぱい。パイナップルを切って売っている人がいて、素手だったので、冗談で「手袋して売ってたら買うんだけどなぁ」と呟いて歩いていたら、ご覧の通り消費者ニーズをちゃんと汲んでいるパイナップ売りの青年がいて、みごとに購入となりました♡